ImageJによるCBB SDS-Page ゲルの検量線の作成

アイメジャー株式会社 2009.2.1

 

準備

タンパク質SDS-Pageの一次元電気泳動したゲルをCBB染色する

イメージスキャナ:透過原稿対応スキャナ

セイコーエプソン社製 ES-2000を使用

スキャナドライバ:EPSON Scan (Version 3.04J) もしくは、iMeasure Scan(%1)

  スキャン時の留意点

            「自動露出」をかけないようにする。

 

            そのために、「ドライバによる色補正」をOFFにする。

            もしくは、自動露出をかけずに[RESET]ボタンを押すこと。

    解像度:300dpi

    イメージタイプ:16bit GrayScale , ドロップアウトカラー Red

電気泳動ゲル解析ソフトウェア:NIH ImageJ (Version 1.41)

下記URLよりダウンロード(フリーウェア)

http://rsb.info.nih.gov/ij/

(%1)スキャナ駆動ソフトウェアiMeasure Scan

詳細は、下記URLを参照。

http://www.imeasure.co.jp/products-ims-jp.html


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防滴加工した電気泳動ゲル専用のイメージスキャナ GELSCAN
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■作業

1.            ImageJにてファイルを開く

 

2.透過率に換算するために最大値を確認する。

Lineツールにてタンパク質のバンドの部分に線を引く。

Analyze>Plot Profile (Ctrl+K)

   8bit データの場合 :0~255、16bit データの場合:0~65535

   このファイルは、8bitデータなので、最大値255。

 

3.イメージタイプを32bitに変更する

Image>Type>32-bit

   計算誤差を無くすためbit数をあげる。

 

4.光学濃度に換算する

計算式 【 OD = -1 * (1.8) * ln ( value / 255 ) / ln(10)  】

   EPSON Scanner ドライバのデフォルトガンマは、1.8

   リニアガンマ(=1.0)でスキャンファイル出力可能であれば1.8は不要。

スキャナ駆動ソフトウェアiMeasure ScanにてDensitometor ONとした場合、スキャナガンマは、1.0となるため計算式の1.8は不要。

詳細は、下記URLを参照。

http://www.imeasure.co.jp/products-ims-jp.html

iMeasure Scan Lite は、vectorからも購入可能となります。( ¥9,800-税別)

   ImageJの対数計算式は(Logという表記ですが)、Ln(常用対数)です。自然対数にするため、ln(10)で割る。

 

4−1.最大値で割る。

Process>Math>Divide 255

 

 

4−2.対数変換する

Process>Math>Log

 

4−3.Ln対数からLog対数に変換

Ln(10)=2.3025851 で割る。

Process>Math>Divide 2.3025851

 

4−4. [1.8]を掛ける

Process>Math>Multiply 1.8               

 

4−5.[−1]を掛ける

Process>Math>Multiply 1

 

4−6.値を確認する

Lineツールにてタンパク質のバンドの部分に線を引く。

Analyze>Plot Profile (Ctrl+K)

   CBB染色のOD値は、最大でも0.5程度。

 

5.タンパク質のOD積分値を算出する

5−1.画像を見やすくする

Image>Adjust>Brightness/Contrast [Ctrl+Shift+C]

 

Auto ボタンを押す。

B&C ダイアログのヒストグラムを見ながら、Minimum Maximumスライダーを動かして、「ヒストグラムをはさむ」ようにする。

Brightness, Contrastは触らないこと。

   ImageJのBrightness/Contrast による画像操作は、元画像のデータを変更することなく、「見た目」を変えるだけなので、安心して操作する。

   Applyを押してもオリジナル画像のデータは影響を受けない。

 

5−2.SDS-Page各レーン(バンド)の狙いのタンパクを囲む

今回は、タンパク質分子量 50KDa を計測した。

5−2−1.レーン#1を囲む

Analyze>Gels>Select First Lane (Ctrl+1)

 

囲った□の中に番号が発生する。

 

番号の発生した□をブラウスすると、既に複製された□枠が移動する。

 

5−2−2.レーン#2を囲む

レーン#2の、50kDaのバンドを囲む場所まで移動する。

Analyze>Gels>Select Next Lane (Ctrl+2)

引き続き、レーン#3〜レーン#9まで囲む。

Analyze>Gels>Select Next Lane (Ctrl+2)

 

5−2−3. ゲル専用の連続[ Plot Profile ]機能を使う

Analyze>Gels>Plot Lanes (Ctrl+3)

 

一度に、全レーンの積分濃度のグラフが連続発生する。

 

5−3.OD積分値を算出する

5−3−1.ラインツールを選び、レーン#1のPlot Profile の山のみの積分値を算出するために、ベースラインを引く。

この時、山の内部が、線で囲まれて「空間が閉じた状態」となるように留意する。

失敗したら、キャンセルして線を引き直す。

   ゲル画像上下方向の断面が(Plot Profileにて左右に)表示される。

   ゲル画像左右方向は加算される。

 

5−3−2.山の面積(OD積分値)を算出する

魔法の杖(正式名称は不明?)を選び、山の内部を1回クリックする。

直ちに、Results ダイアログが開き、面積の計算値が表示される。

 

5−3−3.レーン数だけOD積分値を算出する

山が次第に小さくなるので、拡大ツールを使って Plots of .. ダイアログを拡大して、山のベースラインを引く。

 

6.ファイル保存する

全てのレーンのOD積分値を算出し終えたら、測定値をファイルに保存する。

CSV形式で保存されるので、Excellなどの表計算ソフトで開くことができる。

Result ダイアログ(OD積分値の数値が記載された画面)にて、

File>Save As

 

7.検量線を引く

先に保存したOD積分値ファイルをExcellなどの表計算ソフトで開く。

横軸をゲルの各レーンに投入したタンパク質量 [ng/band]

縦軸に、計測したOD積分値 としてグラフを作成する。

近似式を作成し、相関係数を調べる。

 

相関係数:0.9936

   相関係数が、1から大きくはずれている場合、次の原因が考えられる。

(1)      スキャナの特性が想定外の挙動。

例えば、自動露出が行われていて、勝手にコントラスト強調が行われているなど。

(2)      OD値に換算できていない。(Logの計算が抜けている)

OD値ではなく、スキャナの読み値のままの場合、特に高濃度側(グラフ右側)の点が右肩下がりになる。

 

以上で基本操作は完了です。 お疲れ様でした。

 

 

8.検証

対数軸にして表示。

※最も淡いレーン(7.8ng/band)以外は、信用できる?

 

OD積分値は、絶対値ではなく相対値である。

つまり、山の面積を算出する度に異なる値となる。

そこで、タンパク質量の相対比は、繰り返し再現性があるかどうか、チェックした。

実験:レーン#3とレーン#5のみで解析をして、OD積分値の比率を算出。

レーン3の積分値は、先の値(1894)から、4448に変わっているが、レーン#3のOD積分値に対する、レーン#5のOD積分値は、18.3%であり、先の実験結果、18.2%と精度良く一致する。

 

以上です。

 

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info@imeasure.co.jp